「派遣だから有給なんてないんでしょう」「社会保険は正社員だけの話」——そう思い込んでいませんか。
実際には、条件を満たせば派遣でも有給休暇・社会保険どちらも取得・加入できます。仕組みを正しく理解しておきましょう。
有給休暇について
有給休暇は労働基準法により、雇用形態に関わらず一定の条件を満たせば付与される権利です。派遣であっても対象外にはなりません。
| 勤続期間 | 付与日数(週5日勤務の場合) |
|---|---|
| 6ヶ月 | 10日 |
| 1年6ヶ月 | 11日 |
| 2年6ヶ月 | 12日 |
| 3年6ヶ月 | 14日 |
| 4年6ヶ月 | 16日 |
| 5年6ヶ月 | 18日 |
| 6年6ヶ月以上 | 20日 |
週の勤務日数が少ない場合は、日数に応じて比例的に付与日数が少なくなります(週3日勤務など)。派遣特有の注意点として、派遣先が変わっても、同じ派遣会社(派遣元)との雇用契約が継続していれば、有給休暇の権利は引き継がれます。
社会保険について(2026年10月に大きな制度改正あり)
社会保険(健康保険・厚生年金)は、以下の条件を満たすと加入対象になります。
| 加入条件(現行) | 内容 |
|---|---|
| 週の所定労働時間 | 20時間以上 |
| 雇用見込み期間 | 2ヶ月を超える見込み |
| 賃金 | 月額8.8万円以上(いわゆる「106万円の壁」) |
| 学生でないこと | 学生は原則対象外 |
| 企業規模 | 派遣元が「特定適用事業所」(従業員51人以上)であること |
2026年10月には、上記のうち「賃金要件(月額8.8万円以上)」が撤廃される予定です。最低賃金の上昇により、週20時間働けばほぼ自動的に月額8.8万円を超える状況になっているため、この要件の実質的な意味が薄れたことが背景にあります。撤廃後は、週20時間以上・雇用見込み2ヶ月超・学生でないという条件を満たせば、賃金額に関わらず社会保険加入の対象となります(派遣元が特定適用事業所の場合)。
また、現在は「従業員51人以上」という企業規模要件がありますが、これも2027年10月以降段階的に縮小され、2035年10月には企業規模を問わず対象になる方向で進んでいます。
今、社会保険に入っていないと感じたら
派遣先・派遣元にかかわらず、条件を満たしているのに社会保険に未加入の場合、それは制度上の是正が必要な状態です。厚生労働省の指針でも、未加入が疑われる場合は派遣元に是正を求めるべきとされています。まずは派遣会社の担当者に、自分の労働時間・雇用見込み期間を伝えた上で、加入条件を満たしているか確認してみることをおすすめします。
まとめ
有給休暇・社会保険は、どちらも「派遣だから対象外」ということはありません。条件を正しく理解し、自分が対象になっているかどうかを一度確認しておきましょう。
※本記事の社会保険に関する情報は、2026年8月時点の制度に基づいています。法改正のスケジュールは変更される可能性があるため、最新情報は厚生労働省の公式サイトでご確認ください。
この記事は、人材派遣業界での集客・営業経験をもとに、一般的な業界慣習として執筆しています。特定企業の内部情報には触れていません。


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